暖房の開始日
信州では11月になると平野部にも初氷の便りが聞かれ、朝晩はこたつやストーブを使用する家が次第に多くなる。そして、11月中半ばを過ぎると木枯らしが吹いて初雪も舞うと官公庁や会社は暖房を始める。
暖房が必要になる時期は地域や生活事情によっても違っているが、気温で言うと日平均気温が8度を下回り、朝方の気温が4度を下がる頃が暖房開始基準温度として扱われている。しかし、気温がどのくらいになると暖房がほしいかは厳密に言うならば各個人によって、また、使用する目的によっても違いが生じる。
暖房の開始期を見る場合、暖房の方法にはいろいろあるので、ここでは一様の目安として官公庁や会社で広く使われている暖房を平均的に見ると。
信州では最も早く暖房をするのは海抜高度が1000m以上の佐久・木曽地方が10月末、そして11月に入ると大町・白馬、飯山の県北部地方や諏訪・木曽地方の海抜700m前後の地方である。
11月中頃は平野部の善光寺平から上田盆地にかけてと、松本平、伊那谷であり、最も遅い地方は11月20日過ぎの飯田地方である。信州は南北に長く、その上海抜高度差が大きいため、暖房開始期のl地域差は約25日もある。
最近の家庭暖房を見ると、昔は火鉢、炭こたつに比べ、エアコンやガス・電気などになり、手軽に用意できることもあって、暖房を開始する時期が早まってきた。また、生活文化の向上に伴って、暖房温度が次第に上昇していることは確かである。
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