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2006年11月20日 (月)

冬の話題(西高東低と三寒四温)

 信濃路も12月を向かえると初雪の舞も終わり、いよいよ本格的な冬への突入である。冬の信州は冷たい北西の吹き出しと共に雪が降り始め、信越県境地方は一夜にして1メートルを超す大雪となることは珍しくない。一方、中南信地方では乾燥した晴天となり、朝晩の気温は氷点下10度前後まで下がる寒い日が多くなる。しかし、このような気象条件を有効に利用している冬の信州は、冬山、スキー、スケート客で毎年賑わいを見せている。

 さて、12月中旬頃になると中国大陸奥地には冷たい高気圧が発達して、西に高く東に低い、西高東低の冬型の気圧配置が固定してくる。川端康成の「雪国」の一章に「国境の長いトンネルを抜けると雪国あった」とあるように、本州の背稜山脈を境に、太平洋側は冷たい季節風が吹きわたり乾燥した晴天が多くなる。その反面、日本海側の地方は風雪のどんよりした毎日が続くようになる.。冬型の気圧配置が強くなると等圧線の間隔が込み合い、これが3日~4日続くと冬型の気圧配置はゆるんで、等圧線の感覚が広くなると寒さも和らいでくる。このような状態を繰り返されることを「三寒四温」というが、この言葉は中国東北区や朝鮮半島で用いられた言葉である。

 平成17年12月末から1月初めは強い冬型気圧配置が一週間以上続き、信越国境付近は大雪に見舞われ孤立した村もあった。この冬型気圧配置は2月に入ると立春で暦の上では春を向かえるが、信州の寒さはいぜん厳しく、3月中旬頃までは冬型の気圧配置が続くケースが多い。

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