雪との闘いの日々
信州の雪の訪れは北アルプスの峯から始り、山麓に降りてくるのは11月の中旬である。
長野市の初雪の平年値は11月21日、松本は23日、諏訪27日、飯田では12月3日で、信州の北部ほど早く、南部ほど遅くなっている。
降雪の終日は逆で、飯田では3月29日、長野は4月10日となっている。シーズンの総降雪量は信州の人の住んでいるところで一番多いところは、下水内郡栄村で1,500㎝(推定)前後、日本の豪雪地帯でもトップである。観測所のある所では野沢温泉の1,050㎝、白馬・飯山の500㎝が多いところである。長野周辺は150㎝、上田・松本では100㎝を割り、飯田にいたっては50㎝以下少量である。
また、日本で最も積雪の記録で量の多いところは飯山線(当時の国鉄)で、計測した森宮野原駅で昭和20年2月24日785㎝を記録したのが日本で最高積雪である。
ただし、山岳観測所では伊吹山が1,182㎝を記録して、おそらく世界一の最新積雪となっている。この積雪の雪圧は直径10㌢のパイプでも春になると雪に推されて針金のように曲がっているほどであり、家が雪の重みで倒壊することもある。屋根の面積50平方メートルに100㎝雪が積もった時の重量は約15tにもなるため、屋根の雪おろしをしなければ家の倒壊する可能性が高い。豪雪地帯に住む人にとっての冬の季節は、まさに雪との闘いである。
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