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2007年2月 3日 (土)

信州の冬の主風向

信州の冬の天気を特徴つける一つに北西の季節風がある。

冬型の気圧配置になると,この北西の季節風は、シベリヤから日本海を渡り、信越方面に雪を降らせ太平洋側に吹き降りる。最近は気象衛星でスジ雲が明確に現れている様子を見ると理解できる。信州を吹き走る冬の主風向は一般に「寒い北風」と言われるように、北風が吹くと思っている人が多い。しかし、冬季における最多風向を調べて見ると必ずしも北よりの風が吹くとは限らない。その原因は北アルプスをはじめとする高い山や深い谷が、縦横に走る複雑な地形などの地理学的な影響によるところが大きい。つまり、信州においては局地的な地形により作り出された特徴をもつ季節風が各地域に吹きしきるものである。

例えば、山の傾斜面を吹きおりる強い風を「おろし」と言い、関東地方では「赤城おろし」「筑波おろし」など名立たる「おろし」がある。信州にも規模は小さいが、北安曇白馬村に「白馬おろし」諏訪地方に「塩嶺おろし」佐久地方に「八ヶ岳おろし」などがある。ところで、気象観測所における冬季の最多風向をもって平均的風向とし、これを基にして、各場所の瞬間的な風の方向と平行となる仮想的な空気の流れを示す曲線を求めた。そこで冬季の信州の風の特徴をみると(長野県内の冬季における流線図は別に作成してある)

*善光寺平;飯山方面から吹いてくる北東の風 *上田・佐久地方;西風主体 *大町・北安曇地方;北風

*松本平;全般に南風 *諏訪地方;北西の風 *伊那谷北部;は北風、南部は南風 

冬でも松本地方や伊那谷南部は南風が卓越し主風向となって、風速も強めである。このため、飯田地方には家の南側に防風の役目をする生垣や土蔵などは板で覆う壁を設け、また、家の向きが南向きに建てられている家が少なく、むしろ板壁にしたり、窓をつけない農家が多い。信州の冬季における風向は複雑で谷や山の走行に沿う方向となっている。

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