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2007年7月 5日 (木)

光化学スモックの実態(その2)

大気汚染殺人事件の犯人説

ロンドン型スモックの場合

1952年12月5日から8日までの4日間、冬のロンドン市では各工場から排出される石炭の不完全燃焼によるガスが大気中に立ち込めてしまった。その時のロンドンは特有の濃霧に包まれて、大気は媒煙と霧の混合したスモックと呼ばれる現象にすぽっり覆われ、無風の状態の日が続いた。したがって、ロンドン市民は有害ガスを含んだ空気を吸ったために呼吸が困難になり、老人や病人のような健康でない人はその犠牲になり、直接・間接的に約四千人にのぼる死亡者を出した記録が残っている。
これがスモック公害の始まりで、ロンドン型スモックは湿っぽい空気とその中に排出される媒煙とによって起こる公害と呼ばれた。

ロサンゼルス型スモックの場合

世界で最も有名なスモックの街はアメリカ西海岸にあるロサンゼルス市であったが、最近は中国などの発展途上国が目立ち始めた。ここは数多くの煙突が立並んでいるが、それ以外に自動車による排気ガス等も含め、燃料の不完全燃焼によってつくりだされた科学物質が原因となっている。このロスアンゼルスでは、その盆地地形と太平洋側からの海流によって生じる気温の逆転現象にあずかり、スモックを発生させている。これに伴う被害はロンドン型スモックのような有毒性はないが、目をチカチカさせ、自動車の運転にも支障を及ぼすこともある。また、農作物や植物は最も早く被害を受けやすいのである。
このような例はアメリカやヨーロッパをはじめとして数多くの都市で聞かれた。中でもアメリカペンシルバニア州ドノラ(ピッツバーグ市近く)やベルギーのミューゼ峡谷などは谷間や盆地地形ににある工業都市の場合は気温逆転現象と弱風が長時間続けば大気汚染による病気で数十人が死亡する災害があった。例えば、数日間の自然現象のイタズラと工場や自動車あるいは一般家庭から排出される石油・石炭の不完全燃焼されたガスが大気汚染による殺人事件を起こすこともある。
特に、中国やインドの工場は煤煙対策をしていない工業都市が多く、盆地地形で自動車が次第に増加してくると、徐々に人間の健康を害して広がりつつある。発展途上国が近くにあると隣接国にも被害が広りつつあるので、地球規模で対策を行わないと・・・考えさせられるものがある。

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