« 気候にみる住み良い所(その1) | トップページ | 気象ビジネスの現状と期待 »

2007年7月19日 (木)

気候にみる住み良い所(その2)

数字でみる日本での住み良い所

私達の住んでいる所の気候に対する生活の過ごしやすさは気候区分だけではわからない。その土地の一年を通じての気候を知るために、各気象要素を組み合わせ、その土地の気候を総合的に表現する数値を「気候指数」と言う。気象庁で統計をとった「日本の気候表」から得られる以下の9要素

  1. 日照
  2. 冬日
  3. 真夏日日数
  4. 積雪10cm以上日数
  5. 暴風日数
  6. 30mm以上の雨日数
  7. 年降水量
  8. 平均湿度
  9. 気温

これらを使い、一番重要なものから係数を乗じ、これを加えたものが気候上での住み良さを等級づける指数を気候指数と言う。この指数はニュージーランドのある博士が考え出したものである。指数が小さいほど良地されている。

日本で一番住みやすい所(気象観測の地点)の気候指数の順番は浜松(183)潮の岬(206)や瀬戸内海沿岸地方であり、最も住みにくいのは北海道北部の500以上、続いて400以上が山陰、北陸から北の日本海側で冬の低温と多雪のためである。

長野県内は松本(277)、飯田(305)、諏訪(325)、長野(358)となっており、全国的に見て300前後であれば住みやすい所で、気候指数の上では長野県北部を除いて住みやすい所と言える。

また、気候を支配する根本的な要素は太陽から放射されるエネルギーで、これによって気候要素の値が決まってくる。太陽から来る熱を知る量は日射量であるが、観測データーは少ない。そこで日照時間を使って長野県内の四季別の平均値を見ると、夏至が14時間2分、冬至が9時間29分で、その差は5時間に近い。しかし、日照時間は何と言っても天候に左右され、冬の長野では曇や雪の日が多いため417時間で松本や飯田より100時間以上も少なく、また、木曽の山間部では長野より多少上回っている程度で比較的少ない。夏は各地とも600時間程度であるが、避暑地である軽井沢では482時間と他の地点より100-150時間少なくなっている。年間を通してみると、トップが松本・飯田2300時間、諏訪の2200時間、軽井沢・木曽は2000時間で松本・飯田より300時間も少ない。

以上のことから日本は世界的にみて、最も季節変化に富んだ温和な気候に恵まれており、長野県も全国的にみて、住み良い所が多い。県内でも北部より,中部・南部の方が日照時間も長く、気候的に恵まれている。最近は冷暖房も発達して人工気象が多く。寒さ暑さも直接的関係なく生活できる環境もそろってきた。

|

« 気候にみる住み良い所(その1) | トップページ | 気象ビジネスの現状と期待 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 気候にみる住み良い所(その2):

« 気候にみる住み良い所(その1) | トップページ | 気象ビジネスの現状と期待 »