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2007年10月18日 (木)

気象神社物語(13)

                       陸軍気象部とは!

      陸軍気象部正面玄関  この写真を見る  

 陸軍の気象が初めて生まれたのは昭和10年で、その後、航空勢力の進展、戦局の拡大で大組織を構築するように至ったが、敗戦と共にわずか10年で歴史を閉じた。

 支那事変に始まって大東亜戦争に終わった動乱期に地上及び航空諸作戦の支援部隊として、陸軍の気象隊があった。それはおおむね地味な後方部隊として認識されていたようですが、陸軍気象部を頂点に大東亜全域に配置された10指に及ぶ野戦気象隊を含め、膨大な組織を形成していた。作戦地の最前線の測候班は常に地上の敵とにらみ合い、あるいは敵の空襲の危険にさらされて任務遂行につき進んだと、田中耕二元大本営航空参謀(元航空自衛隊幕僚副長)が「陸軍気象史」の序文で述べられている。

 この陸軍気象部は戦局の重大化に伴い航空部隊の気象の認識、利用については間然する余地の多かったことは戦訓として注目された。
 気象が作戦に重大な影響があり、時としてはその勝負を左右するものであることは古来からよく知られている。武田軍と上杉軍の川中島合戦において、朝霧の奇襲攻撃は気象を利用した戦例としてよく挙げられる。

 大東亞戦争でも、ソ連参戦に遭遇した気象隊の役目は測候所からキー局に入るモールスと同じような暗号の気象通報傍受による解読と天気図を作るまでの作業を行った。

 ビルマでは雨季明けの晴れた日を待って、航空作戦は気象隊の気象判断により、140機の大編成により、完全に晴れ上がったところを奇襲し、敵機の炎上撃破を38機の大戦果を収めたなど、さまざま作戦を行うための予報を行った。

 なお、中川勇氏は終始陸軍気象関係に携わったので、陸軍気象組織の全容が過去の闇に没し去るのを惜しみ、また、多くの戦没気象関係軍人軍属のための鎮魂の念もだし難く、「陸軍気象史」を刊行した。この中には貴重な関係資料を収集しまとめられている。

 陸軍気象部内にあった「気象神社」  「この写真を見る」 

(気象神社創建担当者の渡会元陸軍気象部教官と後方が神社)

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2007年10月17日 (水)

気象神社物語(12)

気象神社へ「陸軍気象部は何故参拝するのか」

           気象隊の判断のよりどころ

 陸軍気象部の高層観測風景 この写真を見る

 昭和17年2月スマトラ半島のパレンバン空挺作戦に参戦した気象隊の活動の気象判断が攻撃の成功をもたらした。

 陸軍気象史の大東亜戦における気象の判断の参戦記をみると、当時の気象予測作業は気象情報資料が皆無で、予報をすることは難作業であった。
これを飛行機部隊の実況を丹念に聴集、集積し、収斂線を白紙に描き、未来の天気図を作成する方法により解決したのであった。
 その予報は「数日間殆ど同じような変化をする。一面霧が発生し、日出とともに霧は上昇し、高度50-100mの層雲になり、更にその後は層積雲となり、10時には積雲になり午後は雄大乱積雲に発達し、雷雨となり、夜には雷雲は消滅する。午前中は比較的飛行可能であり、飛行機は海上から運河沿いを飛行すれば安全に確実に到着できることを飛行集団長に意見を具申した。
 第一挺師団は運河沿いを高度3000mで飛行直進し、高度200mで空港近くに進入し、ほぼ予定時刻で降下して、将兵は夕刻までに飛行場を占領し、攻撃は成功をもたらした。

 また、ビルマ作戦への気象協力隊の派遣は、飛行集団の各飛行部隊には気象班が協力、転進の指令部には有能な気象部隊の将校を同行させた。昭和18年12月のカルカッタに対する陸海共同の大規模な航空攻撃が行われた。進撃機は陸軍92機、海軍36機で本作戦の気象協力隊は発足以来大規模なもので、一丸となって気象関連作業の準備し、大成功を収めた。

 これに反し、19年3月のレド油田攻撃は共に失敗した。
悪天で引き返し重爆戦隊長以下9機が全滅した。当時の気象判断は「天気は回復していないが、雲間に切れ目はあるかも」予報どおり、雲の隙間はあったが目標の発見はできなかった。攻撃を断念しえなかった戦隊長は援護機を帰し、裸になった戦隊は次々と敵機に襲われた。気象の立場から言えば攻撃日時を決めて悪天と知りながら攻撃の可否を判断するのは酷である。この場合の攻撃の失敗は気象協力隊の不良に帰するのには当たらない。

 このように気象隊には血気盛んな将校からは批判的な目で見られたが、気象への認識不足のところもあったのではなかろうか。
 科学部隊の気象隊に精神的なよりどころとなるところが必要であった。これらを察し、気象部長は「気象神社」の創建を思いたち、気象予報を具申したあとは、神の力をよりどころにしたのだろう。

陸軍気象史参照)

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2007年10月 9日 (火)

気象神社物語(11)

Web_jinjya   気象神社仲見世(インターネットショップ)

 「気象神社」はお天気の神様で、これを全国の皆様に知って頂き、知恵の神様としてより多くの皆様にお気軽に気象災難除けにお参りができるように、また、過去の歴史や参拝する時の気象に関することをまとめた「気象神社ウェブ」サービス事業を展開しております。このサービスは、大きく分けて実在神社コーナーと仮想神社コーナーがあり、皆さん参加型の日本で始めてのインターネットです。
まず、実在神社コーナーは音声付の動画対応のウエブカメラが設置されています。この気象神社を訪れて、自分の姿をお友達に見てもらって、スナップ写真(静止画)を撮ることもでき、写った写真を自分のブログに反映することもでき、皆さんで楽しんで気象神社を盛り上げて頂く様に工夫されています。
また、最新の気象情報が手軽に入手でき、天気予報や東京都や杉並区の詳細な天気予報と防災情報も掲載されており、リンクも航空安全災難除け・旅行安全・交通安全を奉賛する「航空神社」へのリンクバナーがあり、航空に大変役に立つ情報が満載されております。

 更に、仮想神社コーナーでは、画面中央に「おみくじ」があり、ここをクリックすると気象の理解を深めて頂くことができるコラム風おみくじの提供もあります。このコーナーでは「大吉」など今日の運勢が出てきて、最も人気が高く訪問者が多くいます。季節にあった気象の解説や生活に関する気象知識が得られ、コラムを日替わりで見ることができます。                                                                                                                    このおみくじを印刷(プリンター出力)し、杉並区高円寺の氷川神社社務所に持って行くと気象神社印を宮司からお受けすることができます(代金は100円)。                              神社には下駄の絵馬もあり、社務所では気象神社のお守りや神礼もありますので、是非参拝方お願いします。

 画面には仲見世があり、てるてるくんToy ランド) 気象グッズ(ウェザーショップ)防災グッズ(インテリア Miya)環境グッズ(Sweet☆Studio)エコグッズ(The Zakka-ya)健康・美容グッズ(シリウス) てるてるくん(Toy ランド)  6店のお店が並んで、ネットショップで買い物ができるように便利になっています。ここにだけしかないオリジナルグッズが手に入るようになっています。
 ここでの一番人気は、神社キャラクター「てるてるくん」グッズでお子様に人気があり、また、OLの方にはUVセンサー付きの携帯ストラップとなっています。
紫外線を浴びると『てるてるくん』が黄色に変化します。お出かけ時のお肌の予防策になります。(てるてるくん本体:白 ストラップ紐:黄色)
☆『てるてるくん』ストラップはメールにてお問合せすれば送料の割引がございます

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2007年10月 1日 (月)

気象神社物語(10)

    「気象神社Web」サービスの事業企画の背景

  気象神社「おみくじ」  大吉?」をクリック      

 昭和25年5月10日に財団法人日本気象協会が創立し、気象庁の公表する防災が主な目的だった気象予報などを報道機関に解説する役割を、部分的に公益法人が行うようになったのが民間気象事業の始まりでした。多様化する民間へのサービスを、国が行なうことに限界がありました。
 折しも、テレビ全盛時代が到来し、天気予報番組で多くのキャスターが活躍し、サービス内容も向上しています。
 海上工事関係者には、安全を確保するため工事区域の強風や高波の詳細な予測が必要で、個別に詳細な気象情報サービスも行われ、予測が外れると数億円の損害を被ることも数多くあり、外れると損害賠償となり、予測を行う会社責任者は大きな責任を負うことになります。数値予測モデルの精度は飛躍的に向上しましたが、海域地域の10分ごとの気象・波高予測は肝心な時に当たらず、科学の力に頼る気象予測の最後は「神頼み」することも多いのです。 

 こんな時、気象神社のお守りを前にインターネット映像を見ながら気象神社に参拝することが必要となり、このような要望にお答えするためにこの事業を始めました。
 過去に、長野オリンピック白馬八方尾根のジャンプ競技で原田選手が優勝しましたが、あの時大雪の中、競技を実施するかの判断も白馬競技場で予測者が判断しました。その時の予測者は神に祈ったと聞きました。
 インターネット利用者は年々増えつづけており、気象の安全災難除けを遠方でもいつでも参拝でき、いつでも何処でもインターネット・携帯があれば参拝できる条件をつくることを考えたのが、「気象神社Web」事業サービスです。
 このようのなかで、インタネットの神社サイトは御神体が存在していないと言うことで神社庁より自粛を求める通知が出ております。ネット上で仮想的に作られた実在しない神社Webサイトも多く 存在しています。
 しかし、気象神社の実在を広く宣伝することで、遠方の方でも身近に感じてもらい、実際の場所で訪問して見たい気持ちを高めるとともに、気象知識や気象現象・予測に関する事業者や予測担当者の心のよりどころになり、遠方の人の助けになれるようにと氷川神社山本宮司はこのWebサイトを事業展開していると話しています。

 このサービスは気象に縁のある神社として、わざわざ神社に足を運ばなくても、毎日いつでも参拝ができ、現地と同様にご利益があると言われています。
この「気象神社Web」サービスは、カメラを使って「気象神社」の最新現地画像閲覧や声を聞くことが出き、遠方の皆様でも現地の独特の雰囲気を味わって頂けるようになっています。
「気象神社Web」のサービスは現地へお越し頂けなくても祈願された皆様に御加護があることを願っております。
 晴れ祈願、合格祈願(気象予報士合格)、災害防止・天候豊作、登山遭難防止、津波防止、海難防止、航空事故防止、交通事故防止、予報官・予報士の予測適中祈願など。

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